●DV・モラハラからの脱出とその後

自身の置かれている状況がもしかしたらDV・モラハラかもしれない。

この苦しみや痛みは、自分自身のせいではないかもしれない。

パートナーとの納得できないコミュニケーション、パートナーからの納得できない暴言や態度。

 

ほんの少しでも疑問に感じたなら、まずはご相談ください。

近隣の公的機関、他の民間支援団体でもかまいません。

もちろんカシマシでも。

多くの相談機関が、あなたの叫びを聞くために、あなたの伸ばした手を握りしめる為に、窓口を設けています。

 

脱出したい、この苦しみから逃れたい、けれど子供もいるしお金もないし本当に逃げられるかどうか・・・。

 

脱出を考えるうえで、脱出方法はもちろん、脱出前にしておいた方がいいこと、脱出後に必要なものや事柄、子供の学校やその後の生活費など、疑問や不安も多々あると思います。

ここでは、カシマシを含む民間支援団体や公的相談機関にできることをベースに、脱出前から脱出後までの手続き等をまとめました。


●脱出前

  • 何よりもまず相談です。自治体等公的機関だけでなく、弁護士、カシマシを含む民間支援団体が数多くございます。脱出時、脱出後の安全のために近隣の警察署にも相談しましょう。あなたの相談内容を聞いて、緊急性の有無を判断し、緊急性があると判断された場合は、即日シェルター等への避難も可能です。
  • 緊急性がないと判断された場合、脱出することを前提にどんな準備が必要か相談しましょう。カシマシでは、脱出後の様々な事案を円滑に行えるように、DV・モラハラの証拠(パートナーの暴言の録音、日記など)集め、1~2週間程度の生活に必要なものをすぐに持ち出せるようにまとめておくこと、当座の生活費として個人口座への貯蓄、避難先の確保(頼れる実家や親せき、友人宅等)をお願いしています。
  • 家財道具などを持ち出すのであれば、その運搬にかかる準備をしましょう。夜逃げ専門の引っ越し業者などもございますので利用する手も。
  • 持病があり、かかりつけの病院などがある場合は、そちらにも相談しておきましょう。行先が決まっているならばその土地の病院への紹介状を書いてもらいましょう。
  • 携帯電話の使用が困難になる場合も考えて、必要な連絡先を紙に書いておきましょう。
  • 保険証、年金手帳等、個人名義の公的証明書や身分証明書もいつでも持ち出せるようにまとめておきましょう。

●脱出当日

過去の事例から、脱出当日が一番危険であると警察も判断しています。

事情も状況もそれぞれ違うので一概には言えませんが、お子様がおられる方はできるだけ一緒に脱出をしてください。

脱出を知ったパートナーが逆上し、子供に暴力を奮うこともあるのです。

脱出日をパートナーに知られないよう、細心の注意をはらってください。

パートナーが確実に居ない時間を選択し、脱出しましょう。


●脱出後

シェルターへ避難した場合は、これらの脱出後の手続き等を専門員が進めてくださいます。

新居・仕事の斡旋や就学児がいる場合は新しい学校への編入手続、経済的に困窮しているなら生活保護費の申請手続きなど、新しい生活に必要な諸々の手続きを専門家と相談しながら進めていきます。

 

シェルター以外への脱出をされた場合、これらの手続きを個人で行わなければなりませんが、自治体にはそれらの相談を受け付ける窓口や民生委員が存在します。

脱出前に相談した窓口もそのひとつです。

カシマシを含む民間支援団体でも同様の支援を行い、手続きのお手伝いをさせていただいております。

またカシマシでは、これら行政手続きへの同行支援も行っております。

すべてをひとりで行う必要はありません。

相談できる場所に遠慮なく相談し、頼れるところはしっかり頼って、少しずつ不安を解消して新しい生活に向けてひとつずつ解決していきましょう。

 

  • 脱出前に相談した機関に脱出したことを報告し、後の手続きをどうすればいいか相談しましょう。脱出先の民生委員、市役所福祉課、近隣の警察署にも相談します。
  • 貯蓄がなく、生活費が不安な場合は、生活保護費の申請を行います。DV案件となった場合は、一般の生活保護費申請手続きよりも短い期間で手続きすることができます。※自治体により対応が異なりますので、まずは各自治体福祉課に相談してみましょう。
  • 自治体(市役所等)に、現在の居場所がばれないようにDV案件であることを伝え住民票の非公開手続き等を行います。DV案件の場合、偽名での学校編入も可能となっています。就学児をお持ちの方は、その旨新しい学校にも相談しましょう。
  • 離婚される場合は、弁護士に相談します。弁護士費用、裁判費用は案件により異なりますが、法テラスを利用すれば、すぐに費用がかかることはありません。後の費用も、慰謝料の範囲で支払うことも可能です。弁護士事務所、法テラス等へひとりで出向くことが困難な場合、カシマシのように同行支援をしている団体もございます。すべての弁護士がDV・モラハラに理解があるとは限りません。調停員、弁護士の心象ひとつで、勝てるはずの裁判に勝てず、親権を奪われるケースも現実にはございます。それらを避けるため、カシマシではDV・モラハラに対する知識豊富な法律の専門家に同行支援をお願いしておりますので、ぜひ利用してください。

●まとめ


DV・モラハラに対する世間の認知度は高まっています。

それに伴い、多くの機関が様々な支援を行っております。

どんな小さなことでも、まずは相談してみましょう。手続きの方法だけでなく、生活の不安、心や身体に受けた傷、どんなことでもそれぞれの相談窓口が公的、私的共必ずあなたの近くに存在します。

 

カシマシでは、相談者に対して必ずする質問がひとつだけございます。

 

「物理的、現実的な問題がなにひとつないとしたら、あなたはどうしたいですか?」

 

経済的な問題を含む、生活の問題のほとんどは、公的機関や民間支援団体、弁護士等の法律の専門家の手によって解決することができるのです。

少しでも今の生活に疑問を感じるなら、まず、勇気を出して相談してください。

幸せな未来を、決して諦めないでください。